中国語統合ソフトウェア2強、高電社の『Chinese Writer 9』とオムロン『楽々中国語 V5』を徹底比較。中国語処理・中国語学習に使える中国語統合ソフトウェアはどちら?


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2008年12月25日
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高電社の『Chinese Writer 9』とオムロン『楽々中国語 V5』。中国語統合ソフトウェア2強のスペックを比較検証してみました。

序文

中国市場の拡大に従って中国語需要が伸びています。ビジネスで中国語を扱うケースが増加し、パソコンにおける中国語処理の必要性が一段と拡大しています。

また、インターネットを使用した中国語学習も広がりを見せており、学習目的のパソコン中国語需要も高まる一方です。

最も普及している新しい日本語ウィンドウズOSはすでに中国語をほぼ完全にサポートしており、別途ソフトウェアを使わずとも中国語の入力や表示は可能になっていますが、それはあくまで最低限の需要を満たすものでしかなく、ビジネスや学習で本格的に中国語を扱うには、その力不足は否めません。

中国語統合ソフトウェアの存在意義はここにあります。中国語IMEなどの日本語OSの至らぬところを埋め合わせるばかりではなく、さらに辞書や翻訳、中国語メール作成補助など中国語処理に関連する機能をパッケージし、より高い次元の中国語処理環境を構築することができるのです。

そして今、中国語統合ソフトウェアは2強時代を迎えています。高電社の『Chinese Writer 9』とオムロン『楽々中国語 V5』です。業界No.1の高電社とその後を追うオムロン、両社のソフトウェアを中国語学習者の視点から分析します。選択の参考になれば幸いです。

なお、本項では両ソフトの比較に重点を置いてまとめます。各社それぞれの機能スペックなどついてはそれぞれ個別に評価していますので、別途ご参照ください。

高電社:Chinese Writer 9
オムロン:楽々中国語 V5

特徴比較

収録中国語辞書

特に中国語学習用途で重要になるのが辞書ですが、その収録辞書の相違がこの両ソフトを巡る一大懸案となっています。

双方ともメインとなる大型中日日中辞典に小学館の中国語辞典を採用しています。中国語電子辞書にも広く採用されている辞書なので、馴染み深い人も多いのではないでしょうか。その上で、追加の大型中国語辞書として、「チャイニーズ・ライター9」では『愛知大学中日大辞典増訂第二版』が、「楽々中国語 V5」では『白水社中国語辞典』が収録されています。

この両辞典はその特徴に大きな相違があります。愛知大学の中国語辞典は収録語彙数が日本最大で、その収録語彙の豊富さが売りの辞典です。一方白水社の中国語辞典は、語彙数こそ愛知大学の中国語辞典には及びませんが、小学館や講談社の同サイズの中国語辞典に比べ用例文例が飛び抜けて多いのが特徴で、語彙の用法を確認するのには最適な辞書となっています。

ではどちらが優れているのか、という話になるのですが、正直な話、これは使用者の求めるものに拠るところが大きいので、ここでどちらか一方に軍配を上げるのは難しいですね。本当に甲乙つけ難い。用例数と語彙数......どちらを求めますか?

サブの専門辞書については、両社とも新語辞典を収録しています。それ以外の辞書としては、「チャイニーズ・ライター9」がパソコン辞典を、「楽々中国語 V5」は会話辞典を収録しています。この会話辞典の文例も豊富で、「楽々中国語 V5」の売りは、白水社の中国語辞典も合わせたこの豊富な文例を一括検索することができるところにあります。

語彙数重視か文例重視か。ご判断は個々の使用者に委ねたいと思います。

音声と中国語読み上げ機能

中国語学習という観点から見た場合、その音声は非常に重要になるのですが、両社とも中国語音声合成エンジンとしてiFLYTEKを採用しており、この点では相違はありません。また、いずれのソフトにも中国語読み上げ機能が付属しているので、音声関連の機能としては大きな差はありません。

中国語IMEとフォント

中国語IMEとしては、両社とも中国国家標準文字コードGB18030とGB2312の両コードに対応しており、繁体字入力も可能です。

また、いずれのIMEも中国語辞書と連携が取られており、容易に辞書を参照することができます。

中国語フォントに関しては「チャイニーズ・ライター9」の方が豊富で、ピンイン付のフォントやグラフィック系で使われるようなフォントも搭載しています。より業務向けの仕様となっている、と考えれば良いでしょう。

翻訳エンジン

翻訳エンジンとしては、「チャイニーズ・ライター9」は同じく業界トップシェアを誇る自社製翻訳エンジンを搭載しているのに対し、「楽々中国語 V5」はクロスランゲージ社の翻訳エンジンを採用しています。

両社の翻訳エンジンの品質については、WEB上でも試すことができます。気になる方はお試しあれ。

高電社:翻訳ステーション J-SERVERトライアル
クロスランゲージ:Yahoo!翻訳(クロスランゲージ社の翻訳エンジンを採用しています)

中国語学習機能

中国語学習者としては気になる中国語学習コンテンツですが、「楽々中国語 V5」では「陳さんのやさしい中国語教室」という中国語を基礎から学ぶ中国語学習コンテンツが付属されています。

一方の「チャイニーズ・ライター9」は、中国語学習コンテンツについては上位ソフトに当たるMASRER版のみに限定して付属されています。

MASTER版で付属されているのは声調を視覚的に確認できる発音学習コンテンツ、中国語検定3級と4級に対応した検定試験対策コンテンツ、ビジネス中国語学習コンテンツ、中国語会話リスニングコンテンツの4つです。

両社のコンテンツを比較するのならば、「楽々中国語 V5」が入門初級者向けの総合講座であるのに対し、「チャイニーズ・ライター9(MASTER版)」は声調、中検、ビジネス中国語、会話リスニングと、項目型のコンテンツとなっています。

総括

価格とシェアを見ればわかることですが、総合的なスペックは「チャイニーズ・ライター9」の方が明らかに上です。特にビジネスユースとなれば、「チャイニーズ・ライター9」を選択するのが無難でしょう。

中国語学習用に購入する場合、スペックに対する要求はビジネスユースほど厳しくないので、価格性に優れる「楽々中国語 V5」も競争力を持ってきます。

中国語学習という視点から論ずるのならば、選択の基準になるのはまず辞書ですね。白水社の辞書が気に入っているという方は「楽々中国語 V5」が魅力的ですが、上級者にとっては、収録語彙数の多い愛知大学の中国語辞典は捨てがたいものがあります。難しいところです。

価格差は標準価格で約7000円あるので「チャイニーズ・ライター」は上級になるのを待って......という方法もあるにはありますが、ソフトウェアは電子辞書とは異なり、アップグレードが可能なため、途中で切り替えるより一つのメーカーを使っている方が安上がりになります。そう考えるのならば、はじめから「チャイニーズ・ライター」でいいような気もします。

個人的には私自身も愛用している「チャイニーズ・ライター」がオススメですけどね。手放せない存在になってますので。

それぞれのソフトウェアについては以下のページで詳述していますので、合わせてご参照ください。

高電社:Chinese Writer 9
オムロン:楽々中国語 V5

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