キャリアアップのためのチャイニーズ ~ ビジネス中国語テキスト

20世紀後半のほとんどの間、第二外国語といえばフランス語でした。それが21世紀を迎えた現在、中国語が第二外国語の地位を不動ものとしています。

理由は明らかですね。中国の高度経済成長です。日中間の貿易がこれだけ盛んになっている以上、言葉の需要が伸びるのも当たり前というものです。

ビジネス需要が中国語需要を牽引しているとなれば、ビジネス中国語をメインテーマとしたテキストが増えてくるのもごく自然なことです。昔は旅行、趣味、友好交流をテキストのメインテーマとしていたNHKテキスト等も、今やビジネス会話がメインテーマの一つとして重要な位置を占めるようになっています。

そんな訳で、本項はビジネス中国語をテキスト選びという視点から考えてみたいと思います。

フレーズのご利用は計画的に

ビジネス中国語テキストで主流を占めるのがビジネス会話テキストです。

実用上もっとも需要の多いのはやはり会話。商談、また顧客との交流は文章のように中国語のできる奴に仕事を丸投げしてしまうことはできませんから、お偉いさんでもない限り、中国語を一言も話さないという訳にはいきません。

で、会話テキストとなるのですが、会話テキストは通常の中国語会話テキストと同じく大きく二種類に大別できます。

一つ目はいわゆるフレーズブックと呼ばれる、決まり文句的なフレーズを集めたテキストです。

ビジネス中国語会話フレーズブック

このようなテキストは即効性があります。実践の時が目前に迫っているような場合はフレーズブック丸暗記が一番効果的でしょう。

ただ、しっかりとした会話能力が要求される下っ端な方々はこのようなフレーズブックだけ見て済ましてしまうのは明らかに不十分です。基礎的な中国語力、特に会話能力は、文法語法解説が充実したテキストで地力を高める必要があります。

この場合ビジネス会話場面やビジネス文書をベースに構成される基本テキスト方式を採用しているテキストを一冊しっかりとやりこなしておくと良いでしょう。

ビジネス中国語テキスト

地力があってこその会話フレーズです。中途半端な中国語力で下手にフレーズばかり連発すると、いらぬところで誤解を生んでしまう可能性が高くなります。

ビジネス中国語単語集

ビジネス中国語というと何か敷居が高く感じられるかもしれませんが、その実は「丁寧な表現」+「ビジネス的言い回し」+「ビジネス用語」でしかありません。

「ビジネス日本語」を考えてみてください。別に取り立てて高度な日本語表現を使っている訳ではありません。俳句を詠む訳でもなければ、文学的な表現を駆使している訳でもないのです。

ビジネス中国語だって同じです。しっかりとした中国語の基礎的能力があれば、後はビジネス語彙力勝負でしかありません。

私は中国語の学習においては単語集の使用は推奨していませんが、ビジネス中国語のような一定の分野に特定された語彙群の習得は用語集で一括して詰め込んでしまう方が効率的だと考えています。

最近はビジネスに特化した単語集も出版されるようになってきていますので購入しておくと良いでしょう。特に自分にとって必要となる業界用語がカバーされているテキストを見つけたら絶対に買いです。

ビジネス中国語単語集

ビジネスレター

ビジネスレターはある程度定型文化できますから、参考書のような感じで一冊手元に置いておくのが良いでしょう。

ビジネス中国語レター集

業界で圧倒的なシェアを誇る総合中国語処理ソフト「Chinese Writer 9」にはビジネスレター作成補助機能やビジネス文例辞典なども搭載されています。

はっきり言って非常に便利なので、中国語の使用頻度が高い方には絶対的におすすめできます。

Chinese Writer 9