意外と使える中国語学習雑誌。外国語習得のセオリーである「●●」を知らず知らずのうちに実践できてしまう、知られざる学習法がここに。
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テキストと言ってはじめに連想されるのは、例えば学校で使うような、いわゆる教科書みたいなものですね。

市販教科書、いわゆるテキストは、これを独習者向けに編纂して、カラフルなイラストなんかを加えたものです。

いざ中国語を始めるとなると、まず第一に本屋に行ってこれらテキストを物色する......これがセオリーではないでしょうか。

その中でなかなか見向きされないのが中国語学習者向けに編纂された雑誌です。大きな本屋でしかお目にかかれないということもありますが、「一般に通常のテキストに比べ薄く、背表紙が細いため本棚の中で目立たない」「通常のテキストのように一冊で完結しない」「内容が散漫」等々、外見から内容まで、多様な要因が重なった結果なのでしょう。

ただ、これらの欠点はその裏を返せばそれだけの利点があることを意味します。要は使い方であり、これを利用しないのは非常にもったいないのです。

内容が散漫?

中国語学習雑誌はあくまで「雑誌」ですから、連載コンテンツが基本となります。例えば文法の解説コーナーがあるとしたら、一回一項目、一年二年がかりで一通りの文法を通解することになります。QアンドA方式だったら通解も何もありません。難易度も入門初級レベルから中上級レベルまで幅広いコンテンツ構成となっているのが普通です。

これが「内容が散漫」という印象につながるのでしょうが、そもそも雑誌はテキストほど対象者の中国語レベルや学習項目を限定して編纂されている訳ではないので、初級レベルの文法の習得とか中級レベルのリスニングのブラッシュアップといったような学習目的が確定されている教材と同列に扱うのは無理があると考えた方がいいでしょう。

あくまで雑誌なのですから、気楽に読むことができる必要があります。それこそ学習の合間の息抜きのような位置づけで中国語学習雑誌を開くのが、本来の使い方ではないのでしょうか。

一冊で完結しない?

月刊誌であれ隔週誌であれ、雑誌は継続して発行されるものです。

このため、コンテンツにはインタビュー記事やニュース解説のような、タイムリーなネタが多く取り込まれることになります。

これは通常のテキストではひっくり返ってもできない芸当です。通常のテキストは企画から製本までかなりの期間を必要とします。時事問題を取り入れたところで、出版される頃にはとっくの昔の話になっているのです。

タイムリーな話はより身近に感じられるものですし、会話などの交流でも話題になりやすいものです。それを中国語で摂取することは学習効果も高いですし、実際の交流でも大いに役に立つでしょう。

薄い?

雑誌は基本的に大判ですから、ページ数で比較するのは無理がありますが、比較的短時間で通読できる分量であることは、雑誌としての意義を考えれば妥当ではないでしょうか。

分厚く内容がつまっているようなものを一定期間内で読みきることができるほどヒマな人は多くありません。そんな雑誌は部屋の片隅に溜まる一方、そして溜まれば溜まるほど読む気を失ってしまうのが人間の常というもの、積ん読で身につく語学なんてあり得ませんから。

月刊誌であれ週刊誌であれ、タイムリーな内容を含んでいる以上、バックナンバーは通常のテキストに比べ価値減少が著しくなります。したがって、ストレスがかからない程度で、一定期間で読みきれる量を提供するのも重要なポイントです。

読みきることができると人は達成感を感じるものです。この達成感が次号の閲読の原動力となり、この積み重ねが中国語力の向上を促すのです。

継続

中国語学習雑誌は立派なテキストですが、これをテキストとして使わないようにするところに利用法のコツがあります。

方法は至極簡単。あくまで雑誌なので、方に力を入れず、気軽にページをめくっていけばよいのです。

もちろん、CDがついているようなものは、その部分をリスニングテキストとして使用しても良いですし、気に入った内容の文章があればその部分を精読テキストとして使っても構いません。

ただ、基本は「読み流し」です。雑誌を利用した学習の意義は、長期間にわたってリラックスした状態で読み流しを繰り返す中で、よりストレスのかからない形で中国語に接し、身につけていくところにあります。要は「継続」です。

「継続」としたところでピンときた人も少なくないかもしれません。外国語習得において最も重要な要素の一つに挙げられるのがこの「継続」です。

中国語学習雑誌を利用した学習法は、その根本的なところで、外国語習得のセオリーである「継続」と一致しているのです。

これを使わない手はないでしょう。

中国語学習雑誌あれこれ

現在中国語学習者を対象として発行されている雑誌は主に下記の4誌があります。

『中国語ジャーナル』(Fujisan.co.jp)

『読む中国語世界』(Fujisan.co.jp)

『聴く中国語』(Fujisan.co.jp)

『別冊聴く中国語』(Fujisan.co.jp)

このうち、『別冊聴く中国語』は毎号特定のテーマを深く掘り下げるスタイルをとっており、他3誌とは一線を画します。

内容自体は非常に有意義なものなのですが、どちらかというとテキストに近いところがあるので、純粋に雑誌を求めるなら他3誌から選択するのが良いでしょう。

『中国語ジャーナル』は語学教材製作販売大手のアルクが出版する月刊誌、他3誌は中国関連出版社大手の日中通信社が出版しています。『読む中国語世界』は2008年2月までは隔週発行だったのですが、現在は月刊誌となっています。『聴く中国語』『別冊聴く中国語』は今のところ月ベースで発行されていますが、「~月号」という名前が外されたところから推測するに、今後は隔月か季刊になる可能性もあります。

『読む中国語世界』を月刊誌とした以上、一社で同系列の月刊誌を複数抱える必要性はありませんから。

Time:
  • 2008年4月 1日
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