二ヶ国語習得のための学習管理

時間とカネの目処も立ち、二ヶ国語習得までの道が見えてきた今、次に考えなければならないのが学習管理である。

最大の脅威は「時間切れ」

二ヶ国語習得における最大の脅威は「時間切れ」である。やる気は本人の心の問題であり、カネも外国語習得にかかるコストが低下している現在ならば大きな問題になることはないが、時間はどうしても限りがあるのだ。

故に、時間の無駄は厳禁である。これは、勉強しなければならないのについ遊んでしまった、とかいうレベルの話ではない。というか、遊びの誘惑にすら勝てないのならば、二ヶ国語習得などは始めから考えない方が良い。これこそまさに時間の無駄だ。中途半端に学んで挫折するならば、勉強なんかやめて始めから全力で遊んだ方が良い。そうすれば、少なくとも良い思い出が残るであろう。

ここでいう時間の無駄とは、効率や効果の低い学習法を採用することで、学習進度が停滞することをいう。この問題が厄介なのは、それぞれの学習法には個人により向き不向きがあり、また学習者のレベルによって、採用すべき学習法も変化していくところにある。

恐るべきタイムラグ

自分に合った学習法が何なのか。多くの場合、それは習得後に判明する。現在進行形で効果を実感することもあるが、本人にとってベストな学習法はレベルによって変化していくので、その効果がいつまでも持続するとは限らない。オマケに、その学習法に効果を感じなくなったときには、既にかなりの時間を無駄にしている可能性が高いのだ。

このタイムラグは非常に恐ろしい。効果を実感している間にその学習法から別の方法へ切り替えるのはかなりの勇気を要する。特に、下手に根気がある人は飽きが来ないので、一つのやり方を地道に続けてしまうことが多い。根気は外国語習得の切り札の一つだが、このような落とし穴もあるのだ。

いずれにせよ、多くの学習者は手探りしながら学習を進めていくことになる。この学習管理がズバリ当たれば二ヶ国語の習得は約束されたようなものだが、現実はそれほど甘くはない。

語学と人生

ではどうすればよいのだろうか。比較的実行しやすい対策としては、この人だ、と見込んだ人の学習法をなぞっていくというやり方がある。その人の経歴や置かれている環境、性格などが自分に近いのならば、その人の学習効果を再現できる可能性が高くなる。

もっとも、公開されている情報だけからそれだけの情報を読み取るのは難しいかもしれない。特にその学習法が有償サービスとして提供されているのならば、その公開情報がどこまで本当なのかはわからないし、たとえそれが本当であったとしても、それを正しく分析して判断する能力が自分に備わっているとも限らない。

無責任な言い方になるかもしれないが、最後はやはり運がモノを言うのかもしれない。良いテキスト、良い講師、良いサービスにめぐり会うことができるか否か……これが成否を大きく左右することになる。この意味で、語学は人生と同じなのかもしれない。

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