【分析レポート】CASIO Ex-word XD-D7300

コンテンツ・機能情報

※参照:カシオ・ホームページ

※コンテンツ一覧は「中国語電子辞書比較表」を、標準機種・上位機種及び前モデルとの差分については「カシオ エクスワード 歴代中国語モデルまとめ」を参照のこと。

解説

ここに注目!①……「大型中中・中英・英中辞典収録」

大型中中辞典として『現代漢語大詞典』を、大型中英英中辞書として『漢英大辞典』『英漢大詞典』収録している。大型中中・中英・英中辞典を収録しているのはエクスワードのみ。

ここに注目!②……「オールカラー中国語生活図解辞典」

「中国語生活図解辞典」を業界初収録。

ここに注目!③……「方言コンテンツ」

『はじめての上海語』『はじめての台湾語』『はじめての広東語』を収録。方言コンテンツを収録しているのはエクスワードのみ。

ここに注目!④……「会話コンテンツ」

旅行会話コンテンツとして『ひとり歩きの中国語自遊自在』『JTBパブリッシングひとり歩きの台湾編』『旅の指さし会話帳 中国語』『Dr.PASSPORT 中国語』が収録されている。会話系コンテンツは他社に比べかなり充実している。

ここに注目!⑤……「読み上げ機能」

単語・熟語・例文を合成音声で読み上げる。音声速度の切り替えが可能。

総括

今回のアップデートで中国語コンテンツとしては初となる図解辞典が追加された。その名も『オールカラー中国語生活図解辞典』である。

これはカラーディスプレイ時代の電子辞書に相応しいコンテンツであろう。カラー化3代目にしてようやくのお目見えである。重要な見出し語にはコロケーションも付いており、何かとおろそかになりがちな生活用語を学ぶことができる。もちろん音声も付属している。

機能面では学習機能が少しパワーアップしており、音声CD取り込み機能が付加された。もっとも、音声機能的には収録の規定中国語コンテンツしか発声できないのが残念なところか。

コンテンツ面では業界初となる中国語の図解辞典を追加したところは評価できる。ただし、キヤノンが本年発売予定のワードタンクZ900が実現した小学館と講談社の中日日中辞典ダブル収録に比べると、そのインパクトは余りにも小さい。

エクスワードは共通のプラットフォームの上に各モデル独自のコンテンツを追加するシステムを採用しており、これが電子辞書市場シェアでNo.1を占める原動力にもなっているのだが、その分シェアの小さい中国語のような第二外国語モデルに対する意気込みは、キヤノンとは比べものにならないほど小さい。これが中国語モデルにおけるキヤノンとカシオの差につながっているのであろう。

もっとも、製品自体は電子辞書市場でシェアNo.1となるだけあって洗練されている。カラー化もキヤノンに先行すること3年なのだから、これらの点については積極的に評価するべきであろう。

なお、愛知大学の『中日大辞典』の第三版が2010年に出版されているが、2012年版エクスワードでもまだ未更新となっている。電子コンテンツ化が遅れるのは日本の常だが、いち早い更新を期待したい。

購入のヒント

電子辞書は語学への初期投資のなかで、比較的大きな割合を占める投資項目となる。となれば、少しでも安く買いたいと思うのが人情というもの。次のページで中国語電子辞書を安く買うための手引きを公開しているので参照されたし。

「中国語電子辞書購入の手引き」

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