比較:介詞「朝」「向」

方向を表す“朝”“向”はいずれも「ある方向を向く」ことを表すが,語法上の制約は多少異なる。以下にその特徴と用法をまとめる。

概要

介詞位置“着”の併用
動詞の前単音節の方位詞を目的語とる場合は不可
動詞の前後介詞の目的語が2音節以上の場合

“朝”<“向”

“朝”は“向”で言い換えることができる。

前看前を見る
前看同上

位置上の制限

“朝…”は動詞の前にのみ用いるが,“向…”は介詞句補語として動詞の後にも用いることができる。

远方
远方遠方へ行く

動詞の特性上の制限

人を表す名詞が介詞の目的語になる場合,“朝”は具体的な身体動作についてのみ用いられ,抽象的な意味を表す動詞については用いられない。

他挥手彼に向かって手を振る
他挥手同上
大家道歉
大家道歉みんなに謝る