中国語学習「中級」アウトプット学習編

中級アウトプット

アウトプット学習は中級レベルの最重要項目です。

これは「中国語学習「中級」語彙編」でも言及したことですが、中級レベルにおいては語彙力の質を高めるのが重要課題で、これにはアウトプットベースの学習が不可欠なためです。

一方で中国語を聴くだけ、中国語の本を読むだけで学習になってしまうインプットとは異なり、アウトプットはなかなか実践し難いという問題があります。特に独学の場合はそれが顕著です。

「中国語会話学習」でアウトプットする機会を作る方法を紹介してきましたが、こうでもしない限り学習を進めることができないところにアウトプット学習の難しさがあります。

ちなみにですが、留学の強みはここにあります。無理やりアウトプットする機会を作らなくても、生活の中で自然と使うことができる環境を手に入れることができるからです。

しかしながら、誰しも中国に留学する機会を得ることができる訳ではないので、ここでは国内で学習することを前提に話を進めていきます。

中級アウトプット学習における注意事項

アウトプットに分類されるのは「会話(スピーキング)」と「作文(ライティング)」。この二点については既に「中国語会話学習」「中国語ライティング学習」で詳述してきたつもりなので、具体的な学習方法についてここでは割愛させていただきます。

と言ってもこれで終わってしまっては何なので、ここでは中級レベルにおけるアウトプットの注意事項についていくつか挙げておきたいと思います。

まず、中級アウトプットの目標は「初級レベルの語彙・文法」を自由に使いこなせるようにすること。これは会話でもライティングでも変わりません。

「初級レベル」というと何かすごく簡単に感じられるかもしれませんが、現実にはそんなに甘いものではありません。初級レベルの内容をよどみなく話せる中級学習者はほとんどいないのではないでしょうか。

実際の話、初級レベルの内容をアウトプットで使いこなせるようになれば実用上何ら問題はありません。「ビジネス中国語」と言われるものだってその大部分は「初級レベル」+「ビジネス的な言い回しと語彙」に過ぎないのです。

「初級」に徹する会話学習

会話とライティングのいずれにおいても「初級レベル」の完全マスターが目標になるのですが、学習の実践上では異なるスタンスで挑むことになります。

まずは会話学習から。こちらはあくまでシンプルに話すことに徹してください。習いたての中級表現を挿入しても構いませんが、基本目標はあくまで「初級レベル」の語彙と文法を固めるところにあります。

初級レベルの内容について誤りなく話せるようにするのが中間地点、そして初級レベルの内容についてよどみなく話せるようにするのが中級の最終目標となります。

初級レベルのアウトプット力が固まれば中級レベルの表現を織り込むのは簡単です。これだけマスターするだけでも中国人と間違えられるだけの会話力となります。もっともこれには発音の良し悪しも絡みますが。

「上を目指す」ライティング学習

一方のライティングでは中級学習素材で学んできた中級表現も積極的に使っていくようにしてください。

会話は語彙の質向上が主要任務となりますが、ライティングではそれに加えて語法力の向上も重要課題となります。

ライティングの強みは何といっても「後に残ること」。録音でもしない限り言いっぱなしで終わる会話とは異なり、後で文法語法の可否、語彙や表現の的確性についてじっくり吟味し、また添削してもらうことができるのがライティングの長所です。

このため、中級テキストやインプットで学んだ中級文法語法項目、語彙の消化吸収は主にライティングで行うことになります。これらは会話でも行いますが、その多くはライティング訓練で身につけたものの総仕上げのようなものです。

モノを書くのは苦手、という学習者は億劫に感じるかもしれませんが、中国語の学習を進める上で避けては通れない項目です。中国語の華はライティングにあるのですから、慣れてしまえば楽しむことができるようになると思いますよ。

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