中国語会話通信講座2強、エスプリライン「スピードラーニング中国語」とユーキャン「ピンズラー中国語」を徹底比較。
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エスプリラインの「スピードラーニング中国語」とユーキャンの「ピンズラー中国語」。中国語会話通信講座2強の学習メソッド、プログラムを比較検証してみました。

序文

会話は外国語教育市場の中で最も需要が旺盛な分野です。特に日本人は英会話コンプレックスからか、言語を問わず会話ができることを以って外国語が上手か否かを図る傾向が強く、とにもかくにも会話を......と会話学習に走る学習者が少なくありません。

中国語もその例に漏れません。第二外国語なので入門テキストの需要が一番大きいのですが、それに次いで人気があるのが会話テキスト。需要が大きくなれば供給も増え、一定の需要が見込めるとなると、より高度で包括的なプログラムを用意した通信教育講座が出てきます。中国語ではエスプリラインの「スピードラーニング中国語」とユーキャンの「ピンズラー中国語」がそれ。いずれも、伝統的な学習メソッドからはかなり外れた、奇抜な学習プログラムとなっています。

通信講座は一般的に包括的なプログラムであるため、市販テキストのようにあれもこれも、というわけにはいきません。両講座は対象レベルがほぼ同一のため、学習者にとっては二者択一の選択となります。

といっても、これから中国語を始めたばかりの学習者にとっては、何を基準にして選択すればよいのかまったくわからないのが実際のところだと思います。

そんな訳で、中国語会話通信教育講座2強である両社のプログラムを、既習者の立場から分析してみます。選択の参考になれば幸いです。

なお、本項では両社の学習メソッドの比較に重点を置いてまとめます。各社それぞれの学習プログラムや使用している学習メソッドなどついてはそれぞれ個別に評価していますので、別途ご参照ください。

エスプリライン:スピードラーニング中国語
ユーキャン:ピンズラー中国語

特徴比較

テキストなし

偶然か否か、双方ベースとなるメソッドこそ異なれ、「テキストなし」という点では一致しています。お互いこの部分を大きく宣伝しているのですが、ライバル同士で同じ特徴を売りとしてマーケティングを展開しているところは少し滑稽です。

インプットvsアウトプット

「スピードラーニング中国語」と「ピンズラー中国語」の最大の相違点はここにあります。同じ「テキストなし、CDで耳から」メソッドでも、その理論的背景は180度......とまでは言いませんが、相当程度異なります。

「スピードラーニング中国語」では徹底したインプットを重ねることで会話力を高めます。リスニングだけで会話力が上がるのか、と不思議に思われるかもしれませんが、リスニングと会話には一定の相関性があり、大量のリスニングを行うと、その中で繰り返し使われていたフレーズが驚くほどスムーズに口から出てきます。

「スピードラーニング中国語」はこの特性に基づいて設計されたプログラムで、それゆえに「テキストなし」となっています。大量に聴かせることを目的とした「テキストなし」なのです。

一方、「ピンズラー中国語」は学習者に少しでも多く口を開かせることで会話力を高める手法を取っています。これはわかりやすいですね。CDで学習者に問いかけていくのも、すべては学習者に口を開かせるためです。テキストよりもCDにして、音声で指示した方が有効なのでしょう。

このメソッドはパターンプラクティスという体育会系(笑)の学習メソッドに通じるものです。パターンプラクティスは、簡単に言ってしまえば、生徒に一つの文章を肯定形、否定形、疑問形......と口頭で連続して変換させていくことにより、学習者に繰り返し口を開かせるメソッドです。

なんの変哲もないように思われるかもしれませんが、これが実践してみるとたいへんなのです。講師から矢継ぎ早に繰り出される指示に従って口頭で繰り返し文章を変換するので、短時間で大量の発話を行うことになります。時間あたりの発声量は圧倒的です。

「ピンズラー中国語」の「問いかけトレーニング」はパターンプラクティスとは別物ですが、学習者に口を開かせることを重視しているところは同一です。

一般にアウトプットによる記憶定着効果はインプットのそれより高くなります。その意味ではアウトプット重視の「ピンズラー中国語」のアプローチは賢明だと思います。

しかしながら、だから「ピンズラー中国語」が「スピードラーニング中国語」より優れているのかというと、必ずしもそうとは限りません。

この二つの通信講座が対象とする層は主に初級レベルです。このレベルにおいては、実はリスニングを大量に行っておく方が良いのです。語学はインプットに始まって徐々にアウトプットに移行していくのがセオリーで、初級レベルの、しかもかなり早い段階においては、できる限り多くのリスニングでインプットする方が、長い目で見れば効率的になります。

この意味においては、「スピードラーニング中国語」の方が語学の流れにかなっています。中国語学習プランの中により自然な形で組み込むことができるでしょう。

初級から中級にかけてのリスニングはこれだけで十分です。終了時までには量的に十分な量に達していますので、中級からはじまる本格的な会話訓練にスムーズに移行できます。

一方の「ピンズラー中国語」は、どちらかというと、会話中心の初級テキストを音声ベースにした印象が強くなります。音声ベースにしている分、通常のペーパーテキストに比べればリスニング量は多くなりますが、絶対量では「スピードラーニング中国語」に及ばないので、別途リスニングを行う必要が出てくるでしょう。

総括

一見するとどちらもテキストなし、CDで耳から......というスタイルですが、比較してみるとその実はまったくの別物であることがわかります。

「ピンズラー中国語」は、どちらかというと中国語教室で行われる講義をCD化したような印象を受けます中国語教室における中国語講義を、学習者がCDで独習できるよう工夫されたものだ、と考えれば良いでしょう。

一般に初級テキストは会話文が中心となりますから、結果として会話講座になった、という感じです。

その意味では「スピードラーニング中国語」の方がより異質です。とにかく聴いて聴いて聴きまくれ、という、一見すると極端なメソッドとなっていますが、それがちょうどリスニングが重要になるレベルを対象としているので、結果として高い効果が期待できるプログラムとなっています

「スピードラーニング中国語」は聴けば良いのですから、学習者としてはより楽だと思います。「ピンズラー中国語」は相対的にストレスが大きくなりますが、その分即効性はあります。学んだ分に関してはしっかりとした会話文を作ることができるでしょう。

結論としては、両者質的に異なるものなので、どちらが優れているのか一概に言うことはできません。個人的には「スピードラーニング中国語」の方が面白そうだとは思いますが。

幸い、それぞれ試聴できたり、サンプルを送ってもらえたりするので、一度自分の耳で聴き比べてみることをおすすめします。

それぞれの通信教育講座については以下のページで詳述していますので、合わせてご参照ください。

エスプリライン:スピードラーニング中国語
ユーキャン:ピンズラー中国語

各社Webサイトにて体験版なども利用できます。

【エスプリライン】スピードラーニング中国語
生涯学習のユーキャン

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Time:
  • 2008年4月25日
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