中国語学習「中級」発音・文法・語彙編

さまよえる人たち

初級が短い分、中級期間が長くなるのが中国語学習の特徴です。

初級はテキストを使用した精読精聴が中心なのでゴールがどこにあるかはっきりと見えるのですが、中級は精読精聴から多読多聴へ学習の中心が移っていき、それに合わせて学習素材もテキストから生素材へと移っていくので、「あと何課で終了」とか「残すは何ページ」というような、わかりやすく目に見えるゴールがありません。

また、中国語力の向上に従って上達速度は減速してきますので、「勉強している割には上達しない」と感じるのが中級(特に中後期)の特徴です。

焦りや勉強法の戸惑いはこれらの要素によるものだと思います。中級を以って「さまよえる中級」と呼ぶのはこんなところから来ているのでしょうね。

この学習マニュアルがそんな学習者の方々にとってなんらかのヒントになることができたら本望です。

本題に入りましょう。

中級は初級を承け、上級へと導くものです。そこで、まずは初級からの継承として「発音」「文法」「語彙」について考えてみたいと思います。

発音

発音は仕上げの段階に入ります。個人差はあるでしょうが、少なくとも初級終了までの段階である程度納得のいくレベル(笑)にはなっていると思います。

そこで、中級レベルでは特に苦手とする発音・声調をピックアップして、重点的にチェックしていくようにしてください。

なお、中国語で「繞口令」と呼ばれる早口言葉を紹介するため、メールマガジン『中国語単語の達人』「繞口令(早口言葉)編」を開始しました。

今後順次追加していきますので、参考にしていただければと思います。

文法

基礎文法は初級段階で一通り学習を終えています。中級は初級で学んだ文法項目の消化段階へと入ります。

消化段階というと何か厳かな感じを受けるかもしれませんが、別に何か特別なことをするわけではありません。日頃のリーディング、リスニング、またアウトプットとなる会話やライティングの中で、自然な形で消化していけばいいのです。

中国語の運用の中で、文法について忘れてしまったもの、気になったもの等を文法書で確認し、改めて理解しなおします。そしてまた「多聴多読多話多書」の世界へと戻っていく……この繰り返しです。

この中でこれまで学んできた文法事項について消化していき、骨肉としていきます。

骨肉なんて言うと却ってわかりにくいかもしれませんね。要は「無意識化」していくということです。

「無意識化」もわかりづらいかも……

早い話、日本語を運用するように中国語を運用していくようになることです。

私たち日本人は日本語を運用する上で文法の存在は意識しません。それだけ日本語に精通している訳です。

これと同じく、中国語でも学習を重ねていくうちに文法の存在を意識しなくなっていきます。「主語は……動詞は……」なんて考えながら読んだり話したりしなくなるということです。

学習を進めていくと初級の枠内に収まらない文法に出くわすこともあるでしょうが、それはその度に確認し、理解していけばOKです。

なお、中級文法ではより細かいニュアンスなどが主題になるので、前もって次のような書籍を通読しておくといいでしょう。

『謎解き 中国語文法』 相原 茂 (著)

また、中級では文法の範疇に入らない、語彙単位の用法である「語法」に触れることが多くなると思います。私は一応「文法・語法」と語法を文法と一緒にして扱っていますが、これは広義の意味においては語彙の一部と理解してもいいものです。

語法学習の中心となる連詞や一部の副詞については、それぞれ例と共に、一つずつ丁寧に覚えていってください。

語彙

中級レベルでは発音と文法の比重が小さくなる分、語彙学習(ボキャビル)がその重要度を増すこととなります。

これは中国語に限った話ではないのですが、発音と文法をマスターしたら後は語彙力勝負となるのが語学というもの。中国語力の高低と語彙の多寡は正比例の関係にあるのです。

ではひたすら単語を暗記していけばいいのか、というと、必ずしもそういう訳ではありません。

これは「日本人の会話力が低い理由」で言及したことにも関連しますが、語彙力にも「質」というものがあり、最後にモノを言うのは語彙の熟練度の高低、つまるところ能動的語彙の多寡なのです。

すなわち、たとえ知っている語彙が多くても、受動的語彙の段階に止まっている割合が大きい場合は「聞き取れるけど話せない」「読んでわかるけど書けない」という、「受身型中国語の達人」の域を脱することができないのです。

先の話ではありませんが、中級レベルの学習者が陥りやすい、「万年中級病」の原因はここにあります。

「語彙は覚えるばかりで使わない。」

「使わないから忘れてしまう。たとえ忘れなくても自分からは出てこない。」

「だからいつまでたっても上達したという感覚が涌かない。」

という悪循環です。

これを断ち切るのが徹底した「アウトプット」訓練です。これまで覚えた語彙を積極的に吐き出していくことで、語彙の質を高めていくのです。

アウトプット訓練方法については「中国語会話学習」「中国語ライティング学習」の項で紹介していますので、別途ご参照ください。

……だからといってアウトプットばかりしていればいいのかというと、残念ながらそんな訳にもいきません。中級レベルではアウトプットと平行してインプットも大量に行う必要があります。語彙の量もまだまだ足りないのです。

インプットベースの語彙増量法については「中国語文脈単語学習法」で紹介していますので、こちらも別途ご参照ください。

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