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キヤノン「wordtank(ワードタンク)」中国語モデル



ワードタンク中国語モデル小史

中国語電子辞書では実力No.1の電子辞書ブランド。ここ数年、中国語電子辞書の収録コンテンツや機能が大幅に向上しているが、その先駆を切ってきたのがキヤノンのワードタンクである。

2003年の「wordtank V70」では「中国語手書き入力検索」機能を導入。今や中国語電子辞書として欠かせないこの機能を、他社に先んじること4年で投入したのは、後にキヤノンが中国語電子辞書で覇を唱える前兆だったのかもしれない。

2004年の「wordtank V80」では中国語電子辞書初となる英中/中英辞典『オックスフォード英中/中英辞典 第2版』を収録。これも他社に先んじること5年となる。

2006年の90シリーズ(「wordtank V90」「wordtank G90」)では、日本最大の中国語辞書である愛知大学編纂の『中日大辞典』を収録(G90のみ)、また、中国の国語辞書である中中辞書『現代漢語詞典』も追加された。『中日大辞典』はカシオと同年、中中辞書の収録はカシオに先んじること3年となる。

加えてV90には自分の発音を録音し、ネイティブ発音と比較できる「発音比較機能」が搭載された。これは、中国語電子辞書が辞書の範疇を超えて、総合中国語学習機となる先鞭となった。

2008年の「wordtank V903」は、先代90シリーズで問題となった『中日大辞典』と「音声機能」二者択一の問題が、V903では中国語モデルを再び一本化することで解決された。また、バックライトを搭載することで液晶が暗く画面が見にくいという構造的欠陥も解消された。

コンテンツ的には広東語・台湾語・上海語の主要3方言コンテンツが追加され、会話コンテンツも拡充された。また、音声関連機能が大幅に強化され、先代で追加された発音比較機能に加え、ネイティブの発音と同時にテキストが表示される「オーディオブック」機能が追加されるなど、主に機能面で大幅な強化が行われた。

2009年は再び「wordtank V923」「wordtank V823」の二本立てに分化した。しかし、2006年の90シリーズのように、初心者モデルとエキスパートモデルという水平型の立て分けではなく、上位モデルと標準モデルという上下型が採用された。

2009年版は、収録コンテンツ的には機能型辞書である『中国語文法用例辞典』『中国語類義語活用辞典』(V923のみ)が追加されたが、機能的にはV903と大差はない。その意味ではマイナーチェンジ版と考えることもできるが、一方で日本語学習者向けに日本語学習面のコンテンツが大幅に強化されている。

2008年のV903は後にV903cという中国語版取扱説明書が充実されたモデルが発売されていることからも、中国人日本語学習者による需要が増えてきているものと思われる。V923の日本語学習コンテンツ強化は、この流れを受けてのものであろう。

中国語コンテンツ

※参照:キヤノン ホームページより

※英語・国語など中国語以外のコンテンツについては「中国語電子辞書比較表」を参照のこと

最新版ワードタンク収録中国語コンテンツを紹介する。

  • 愛知大学/大修館書店 中日大辞典 増訂第二版約15万語句
  • 講談社 中日辞典 第三版約84,000項目 図版・写真約250点 Up!
  • 北京・商務印書館/小学館共同編集 中日辞典 第2版 約10万項目 図版・写真約260点 New!
  • 講談社 日中辞典 約76,000語
  • 北京・対外経済貿易大学/北京・商務印書館/小学館共同編集 日中辞典 第2版 約9万項目 図版・写真約20点 New!
  • 社会科学研究院語言研究所/商務印書館 現代漢語詞典 第4版(2002年増補本〈2004北京第333次印刷〉)約62,000項目
  • オックスフォード英中・中英辞典 第4版 ポケット版 約9万語句 Up!
  • 小学館 中日辞典 新語・情報篇 約3万語 New!
  • 講談社 現代中国語新語辞典約13,500語
  • 大修館書店 中国語 新語ビジネス用語辞典 Ver.2.3 約12,500語 New!
  • 東方書店 中国語文法用例辞典約1,000語
  • 講談社 中国語類義語活用辞典(電子版シソーラス)約1万語/1,300項目
  • 日経BP社 日中パソコン用語辞典 改訂三版 約4,000語 New!
  • 講談社 日本の文化としきたり事典(日中対訳版) 313項目
  • アルク キクタン中国語 中検3級レベル 1,021項目 New!
  • アルク キクタン中国語 中検4級レベル 662項目 New!
  • アルク キクタン中国語 中検準4級レベル 550項目 New!
  • アルク ゼロから始めて中国語検定準4級に合格する 810問 New!
  • 情報センター出版局 旅の指さし会話帳(中国) 約2,300項目・図版約1,100項目 New!

主要コンテンツ略説

メインの中日・日中辞書として採用されているのは小学館の中日・日中辞典と愛知大学編纂の『中日大辞典 増訂第二版』である。上位機種はそれに加え講談社の中日・日中辞典も収録している。

中中辞書としては社会科学研究院語言研究所編纂の『現代漢語詞典』が収録されている。『現代漢語詞典』は中国で最も広く使われている国語辞書で、中国の国語辞書としては最も権威がある辞書である。

機能型の辞書としては東方書店の『中国語文法用例辞典』と講談社の『中国語類義語活用辞典』(上位モデルのみ)が収録されている。『中国語文法用例辞典』は中国における中国語教育で広く使用されている『現代漢語八百詞増訂本』を完訳したもので、虚詞」(機能語)を中心に、用法を詳しく解説した文法語法参考書である。『中国語文法用例辞典』と『中国語類義語活用辞典』のいずれもメインの総合中国語辞典ではカバーしきれない文法・語法を補うコンテンツとなっている。

英中・中英辞書としては『オックスフォード英中・中英辞典』が収録されている。語数は約9万語句と、中型辞書のサイズとなっている。

2011年版より、新たに中国語検定コンテンツが追加されている。

この他、V903(2008年版)には上海語・広東語・台湾語コンテンツが収録されていたが、2009年版以降では不採用となっている。

主要機能

2008年版(V903)以降のワードタンク主要学習機能を紹介する。

  • オーディオブック
  • ディクテーション
  • メディアプレーヤー
  • MP3レコーダー
  • 発音比較
  • 単語帳

主要学習機能略説

「オーディオブック」はネイティブの発音に合わせてテキストが表示される機能である。シャドーイングやリピーティングといった学習に利用できる。

「ディクテーション機能」はネイティブの発音を聞き取ってピンインやスペルを入力する機能で、文字通りディクテーションを行う機能である。

「メディアプレーヤー」はパソコン等からSDメモリーカードに保存した音声や動画を電子辞書上で再生する機能。

「MP3レコーダー」はワードタンクに直接自分の声などを録音できるボイスレコーディング機能で、「発音比較」はこの録音した音声とネイティブ音声を比較できる機能である。単語帳は文字通り覚えたい単語を登録して繰り返し学習するための単語学習機能である。

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