状語(連用修飾語)

中国語の連用修飾語は「状語」もしくは「状況語」と呼ばれる。述語の前に置き,状態・程度・時間・場所・肯定・否定・範囲・原因などを表す修飾的な成分である。

状語になる語

状語になることができるものには以下のようなものがある。状語になるには構造助詞“地”を要するものもあるが,その規則は複雑である。“地”の適用規則については連用修飾「地」を参照。

品詞/フレーズ例文和訳補足
副詞他们来了。彼らはみな来た。連用修飾は副詞の基本用法。
時間詞昨天买了一本书。わたしは昨日本を一冊買った。副詞と並んで状語として頻用される。
助動詞做饭。彼女は料理ができる。中国語の助動詞は動詞の前に置くため,状語に分類される。
代詞我只能这么做。わたしはこうするより他ない。一部の代詞がそのまま状語になる。
形容詞吃点儿。たくさん食べてください。
動詞努力地工作。彼は仕事に励んている。一部の動詞に限る
修飾フレーズ他们非常高兴地吃了。彼らはとても喜んで食べた。
介詞フレーズ对英语没兴趣。わたしは英語には興味はない。連用修飾は介詞フレーズの基本用法。
主述フレーズ孩子们目不转睛地看着电视。子どもたちはテレビをじっと見ている。
動目フレーズ他很有计划地安排工作。彼は計画的に仕事を手配する。
等位フレーズ有一个情侣亲密无间地坐在街头的一个角落里。あるカップルが親密な様子で街頭の片隅に座っている。
方位フレーズ黑板上老师写了很多字。黒板の上に先生はたくさんの字を書いた。場所を表す
固定フレーズ他们不约而同地来到了中国。彼らは申し合わせたかのように中国へやって来た。成語・慣用句など

状語の位置

状語の位置は,原則的には述語の前となる。

主語状語述語和訳
困。わたしはとても眠い。
明天来。彼は明日来る。

状語の前置

例外として,時間詞や一部の副詞は主語の前に置くこともできる。※中検4級レベル

状語主語述語和訳
明年去留学。来年わたしは留学する。
大概今天不来了。おそらく彼女は今日は来ない。
[用例]
  • 昨晚我睡了七个半小时。
  • zuówǎn wǒ shuì le qī gè bàn xiǎoshí.
  • 昨夜私は7時間半寝た。

状語の順序

複数の状語が並列する場合,その順序はおおよそ以下のようになる。グループ内の要素はよく前後する。

第一グループ第二グループ第三グループ
時間・語気・場所範囲目的・対象・方式・方向・程度・状態など

ただし,状語の順序については厳格なルールは存在するわけではないので,実際にはこの限りではないことも多い。以下にいくつか例文を挙げる。

主語時間場所範囲程度対象述語和訳
昨天在公园仅仅很轻松地跟他一起跑了步。昨日は公園でただ軽く彼と一緒にジョギングをしただけだ。
語気主語時間場所対象程度述語和訳
反正明天早上在我这儿对他好好儿解释一下。いずれにせよ明日の朝わたしのところで彼にしっかりと説明するように。

時間と場所

時間と場所を表す語が併存する場合,「時間+場所」の語順になる。※中検4/3級レベル

主語時間場所述語和訳
早上在家吃饭。私は朝,家でご飯を食べる。
[用例]
  • 星期天在便利店打工。
  • wǒ xīngqī tiān zài biànlì diàn dǎ gōng.
  • わたしは日曜日にコンビニでアルバイトをしている。
  • 星期三在图书馆看书。
  • wǒ xīngqīsān zài túshūguǎn kànshū.
  • わたしは水曜日に図書館で本を読む。
  • 下个月在中国工作。
  • wǒ xià gè yuè zài zhōngguó gōngzuò.
  • わたしは来月中国で働く。

時間を表す語が主語の前に前置される場合,「時間+主語+場所」の語順になる。

時間主語場所述語和訳
晚上在家吃饭。夜,彼は家でご飯を食べる。