中国語レベル学習項目重要度一覧表

これまでリスニング・スピーキング・発音・文法などの項目の相関性及びそのバランスについて考えてきた。ここからはこれを受けて入門・初級から上級まで、どの時点でどの項目の学習が重点になるのかという点についてまとめていきたいと思う。

中国語レベル学習項目重要度一覧表

語学における各項目を大雑把に分けると、基本項目である「発音」「文法」「語彙」の3項目と、技術的な項目である「聞く(リスニング)」「話す(スピーキング)」「読む(リーディング)」「書く(ライティング)」の4項目の計7項目に分類できる。

さらに細かく分類することもできるが、あまり細かくするとかえってわかりづらくなるので、本稿では基本的にこの7項目の分類に基づいて話を進めていきたいと思う。

まず始めに全体像を見ておくとわかりやすいと思うので、視覚的にわかりやすいように表にして以下に提示する。

  入門 初級 中級 上級
発音 ☆☆◎◎◎ ◯◯△△△▽▽▽▽▽ ▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽
文法 ☆☆☆☆☆ ◎◎◎◯◯◯△△△△ △△▽▽▽▽▽▽▽▽
語彙 ◯◯◎◎◎ ◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎ ◯◯◯◯△△△△▽▽
リスニング ◎☆☆☆☆ ☆☆◎◎◯◯△△▽▽ ▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽
スピーキング ▽△△◯◯ ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆◎◎◎◯◯◯◯
リーディング ▽▽▽△△ ◯◯◯◎◎◎◎◎◎◎ ◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎
ライティング ▽△△◯◯ ◎◎◎◎◎◎◎☆☆☆ ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
▽:
重要度1
△:
重要度2
◯:
重要度3
◎:
重要度4
☆:
重要度5
  • ※数字が多いほど重要度が高い。
  • ※級の枠の長さが異なるのは、その級の習得にかかる時間をある程度反映させている。
  • ※同じ級の枠の中でも右に行けば行くほど中国語のレベルが高くなる。
  • ※入門終了は中検準4級合格レベル、初級終了は中検3級合格レベル、中級終了レベルは中検準1級、旧HSK8級合格レベルが目安。

大雑把ではあるが、大体のイメージをつかむことはできると思う。

中国語力は右に向かって高くなるよう表記している。同じ初級、中級であっても、右に行けば行くほどレベルが高くなる。コマ数は入門レベルは1コマ、初級レベルは5コマ、中級と上級はそれぞれ10コマとする。コマ数はある程度学習期間を反映させているが、完全ではない。入門は1コマ、初級は5コマというように、学習項目が多く、学習期間が長くなるものはコマ数を増やしている。同じ中級でも前5つは中級前期、後ろ5つは中級後期と立て分けることができる。中間の4つを見て中級中期と読んでも良い。上級については、正確にはエンドレスなのだが、便宜的に10コマとしている。

このレベルに到達している学習者は、こんなガイドを読まなくても自分に合った学習法を構築できるだろうから、本稿では簡単にまとめる。以降、各項目について、この表に基づいて順次解説を加えていく。

念のため強調しておくが、この表はあくまでも平均的な例でしかない。詳細は各項目のページに譲る。あくまでも標準的な例として見てほしい。

まずは「中国語、発音良ければ半ばよし」と格言が生まれるほど重視されている発音からはじめる。その後「文法」「語彙」「聞く(リスニング)」「話す(スピーキング)」「読む(リーディング)」「書く(ライティング)」について順次解説していく。