社会人中国留学のための中国語学習プラン実践編 「テキスト選び」

前項「社会人留学生の中国語学習プラン」では社会人の中国語学習プランにおける大まかな枠組みについて解説しました。

本項からは数回に分けて具体的な学習方法について考えてみたいと思います。

基本は同じ

「社会人」と言っても基本的な中国語学習セオリーは何も変わりません。発音からはじまり、基礎文法と語彙を覚え、ひたすらリスニングを重ねる......おもいっきり端折って言えばこれだけのことです。

ただし、前項でも言及したように、社会人の学習は時間の有効利用が肝心となります。そこで、通勤時間やコマギレ時間の利用を前提とした学習プランをたててみることにしましょう。

おすすめはやはりパソコンベースの通信講座

まずは入門、中国語学習の第一歩です。始めの一歩はテキスト選びと相場が決まっていますが、現実には右も左もわからない状態でしょう。本屋に行ってテキストを選べ、といっても何を選んでよいものか......

一昔前はテキストそのものが乏しかったので選択もなにもありませんでしたが、昨今は日中間の貿易関係が密接になり、中国語需要も急増していることから、中国語学習テキストも盛んに出版されるようになってきました。

もちろんこれは良いことなのですが、選ぶ側としては悩むことになります。昔を知る者にとっては贅沢な悩みです。

まぁ中国語はイチから始める場合がほとんどで、学習理論も英語のように百花絢爛という訳ではないので、どのテキストも基本的に大差はないと言ってしまえばそれまでですが。

それでも細かいところはそれぞれ個性があるものですし、教材には相性というものもあります。そこで、個人的にはやはり前項も紹介した旺文社の「ゼロからカンタン中国語」をおすすめします。

通信講座としては初となるパソコンをベースとした学習プログラムで、テキストベースの学習に比べ高い学習効果が期待できます。

また、これまでにも中国語学習ソフトは存在していましたが、このような学習ソフトは往々にして売りっぱなし買いっぱなしとなることがあり、その意味では市販テキストと変わらないという欠点がありました。

この点通信講座は「勉強しなければ」と学習を監督する効果が期待できるのが強みです。価格も総合的な中国語学習ソフトと比べたいした差はありませんので、総合中国語学習ソフトを買うぐらいならこの通信講座に申し込むことをおすすめします。

「ゼロからカンタン中国語」については中国語教材を斬る!でも詳述していますので、別途ご参照ください。

NHKの中国語講座

通信講座が性に合わない完全独学派、少しでもコストを抑えたい徹底節約派の方々にはNHK中国語講座がおすすめです。国が金を出している放送局が作成しているテキストですから価格効果は抜群です。

テキストの内容は至極オーソドックスなもので、意外性を求めたテキストに見られる当たり外れが少ないのもおすすめできるポイントです。講師も中国語教育界で名を馳せる人ばかりです。

理想的には新規講座が開講する4月と10月のタイミングで始めるのが望ましいのですが、ラジオ中国語講座についてはバックナンバーCDも販売されているので、今すぐ始めたい、という方はバックナンバーCDを購入すれば良いでしょう。

NHKのラジオ中国語講座については「NHK ラジオ中国語講座」で詳述しておりますので、別途ご参照ください。

視覚効果

音声のみのラジオ講座では寂しい、視覚効果が欲しい、という方には同じくNHKのテレビ中国語会話をおすすめします。こちらも新規講座が開講する4月と10月(※応用編は通年)のタイミングでスタートするのがよいでしょう。

テレビ中国語会話はラジオ中国語講座のようなバックナンバー販売がありませんので、このタイミングを外すと半年待ちとなります。

その代わり過去の放送を再編した書籍『国民的中国語教本 ときめきの上海』DVD『NHK外国語会話 GO!GO!50 中国語会話』等が出版されていますので、今すぐ始めたい、という方はこれらを利用するのも良いでしょう。

NHKのテレビ中国語会話については「NHK テレビ中国語会話」で、『国民的中国語教本 ときめきの上海』『NHK外国語会話 GO!GO!50 中国語会話』については「国民的中国語教本 ときめきの上海」で詳述していますので、別途ご参照ください。